ERSの仕組み・特徴
5分でわかるERSの仕組み・特徴
ERSの仕組み
ERS1機あたり日量0.5トン~50トンの処理が可能で、その処理工程において排水と悪臭が発生しない設計となっています。
ERSのサイズ
1日あたりの最大処理重量 (24時間稼働時) |
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本体容積 (m3) | |
本体サイズ (m) | 幅(W) |
奥行き(D) | |
高さ(H) |
ERS-1U | ERS-2U | ERS-3U | ERS-4U | ERS-5U |
2 ton/日 | 4 ton/日 | 8 ton/日 | 15 ton/日 | 25 ton/日 |
3.15 | 5.93 | 10.25 | 15.51 | 19.81 |
6.3 | 8.3 | 9.9 | 14.1 | 15.3 |
3.2 | 3.2 | 3.4 | 4.1 | 4.3 |
3.8 | 4.2 | 4.6 | 4.7 | 4.8 |
※最大処理重量は処理物の種類、体積、含水率などにより異なります。
微生物・特許
装置を設置する現場周辺から採取した環境微生物のうち、特定の3種類をERSシステムでの発酵・乾燥に利用します。これらの微生物は、特許微生物として独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE: National Institute of Technology and Evaluation)の特許微生物寄託センター(IPOD: International Patent Organism Depositary)に寄託しています。
※これらの微生物は共生関係にあり、「共生菌」として寄託された世界初の事例です。
装置の特許
- 微生物、微生物含有組成物、並びに該微生物を用いた有機肥料の製造方法
[日本] 特許第4153685号 (2008年7月11日登録) - 有害微生物を含む有機物の処理方法および処理装置
[日本] 特許第6829468号(2021年1月26日登録)
[中国]ZL201880052013.X(2022年8月9日登録) - 処理対象物の発酵乾燥による燃料化装置および燃料化方法
[日本]特許第6763575号(2020年9月14日登録)
[中国]ZL201880052014.4(2021年9月10日登録)
[フィリピン]1-2020-500383(2022年4月19日登録) - バイオマスバーナの燃料製造装置および製造方法
[日本]特許第6763576号(2020年9月14日登録)
[中国]ZL 2018 8 0058171.6(2021年9月10日登録)
[フィリピン]1-2020-500516(2022年11月10日登録) - 貝殻処理装置および貝殻処理方法
[日本]特許第7015044号(2022年1月25日登録) - 脱油脂乾燥物の製造装置および製造方法
[日本]特許第7138329号(2022年9月8日登録) - プラスチック包装された食品廃棄物の処理装置および処理方法
[日本]特許第7114064号(2022年7月29日登録)
[中国]ZL201980039470.X(2022年10月21日登録) - 有機物のメタン発酵における消化液の処理装置および処理方法
[日本]特許第7083160号(2022年6月2日登録) - 家畜の排泄物の処理装置 及びその処理方法
[日本]特許第7178697号(2022年11月17日登録)
[オーストラリア]2019369118(2022年12月8日登録)
[米国]US 11,618,704 B2(2023年4月4日登録)
[デンマーク]DK181219(2023年5月10日登録) - 燃焼炉の燃料製造装置および製造方法
[日本]特許第7246707号(2023年3月17日登録) - ボイラー装置及びこれを備えた有機性廃棄物の処理装置
[日本]特許第7260154号(2023年4月10日登録)
[インド]442090(2023年8月1日登録)
[中国] ZL202080039568.8(2024年9月13日登録) - オイルスラッジの処理装置 及びその処理方法
[日本]特許第7175005号(2022年11月10日登録)
[米国]US 11,753,325 B2 (2023年9月12日登録)
[中国]ZL202080032078.5 (2023年12月8日登録) - 多孔質物質の乾燥装置及びこれを備えた水素製造装置並びに多孔質物質の乾燥方法
[日本]特許第7146277号(2022年9月26日登録)
[中国]ZL2020080054877.2(2023年6月27日登録)
[インドネシア] IDP000088627 (2023年7月20日登録)
[インド] 441615(2023年7月31日登録)
[オーストラリア] 2020376194 (2023年11月30日登録)
ERSの特徴・メリット
-
処理スピードが速い
装置内部は沸点が50~70℃となるよう減圧し、土着菌にとって最適な活動環境を制御することにより、水分の多いごみでも高速で発酵乾燥処理します。
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排水・悪臭の発生なし
ごみの水分は脱臭後に蒸散されるため、排水が発生しません(排水設備が不要)。また、装置内部では真空状態のなか、土着菌がごみに含まれるアンモニアを分解するため、悪臭も放ちません。
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ごみの資源化を促進
ERSの発酵乾燥処理により、発酵度合いや水分のムラがなく均一な品質の成果物が生成できます。成果物は、燃料、肥料、飼料、敷料として活用できます。
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温室効果ガス排出量の削減
廃棄物の水分や体積を低減するため、焼却処分する場合の温室効果ガス排出削減につながります。
-
投入前の分別が不要
食品などの有機系廃棄物とプラスチック類が混在したままERSに投入できます。また、処理後にふるい機で分別できます。
-
土着菌使用で微生物環境
リスクなし、補充も不要他所からの菌の持ち込みをしないため、微生物環境を阻害しません。また、最初に定植した菌が装置内で継続的に増殖するため、菌の補充は不要です。
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水分調整が不要
脱水処理や水分調整剤の添加は不要です。
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発電事業の構築も可能
ERSで処理した成果物を燃料として利用し発電し、自家利用や売電ができます。
-
既存設備との併用でも
複数のメリットあり既存の焼却設備、メタン発酵設備、堆肥舎などの廃棄物関連設備にERSを併用することにより、処理コストや環境負荷の低減を加速します。
他技術の資源化装置との比較
蒸気・電気の生成 |
---|
発酵・乾燥 (発酵温度65℃で 大腸菌等殺菌) |
死亡鶏の殺菌(加熱温度90℃) |
冷却 |
悪臭・排水の発生 |
乾燥 |
最終生産物の利用 |
バイオマス燃料としての利用 |
GHG排出量 |
処理前の分別 |
処理後の分別 |
副資材 |
堆肥化の所要時間 |
必要な設置面積 |
作業性 |
ERSシステム | 従来のレンダリング装置 | 従来の堆肥舎 | バイオトンネル | |
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蒸気・電気の生成 | できる | できない | できない | できない |
発酵・乾燥 (発酵温度65℃で 大腸菌等殺菌) |
できる | できない | できる | できる |
死亡鶏の殺菌(加熱温度90℃) | できる | できる | できない | できない |
冷却 | できる(真空冷却) | できる(オープン冷却) | できない | できない |
悪臭・排水の発生 | 発生なし | 発生あり | 発生あり | 発生なし |
乾燥 | できる | できない | できる | できる |
最終生産物の利用 | 燃料・肥料・飼料・敷料 | できない | 肥料 | 燃料 |
バイオマス燃料としての利用 | 〇 | × | × | 〇 |
GHG排出量 | 一番少ない | ERSより多い | ERSより多い | ERSより多い |
処理前の分別 | 不要 | 必要 | 必要 | 不要 |
処理後の分別 | できる | できない | できない | できない |
副資材 | 不要 | 不要 | 必要 | 必要 |
堆肥化の所要時間 | 最短1日 | 堆肥化できない | 2~6ヶ月間 (気候条件に影響される) |
約20日間 |
必要な設置面積 | 最も省スペース | ERS以上の面積が必要 | ERS以上の面積が必要 | ERS以上の面積が必要 |
作業性 | 誰でも簡単にできる | 複雑(特定のオペレーターが必要) | 誰でもできるが経験が必要 | 誰でもできるが経験が必要 |
ERS導入までの流れ
お打ち合わせ
お客様のご要望や現在のご状況をヒヤリングさせて頂き、最適なERSシステムの構成などをプランニングいたします。
ご注文
ご注文の受領後、速やかに詳細設計などを行い、製造を開始いたします。
輸送・据付け・試運転
最も効率的な物流を手配し、装置を設置現場へ輸送いたします。その後、装置の据付け(土着菌の定植作業含む)及び試運転を行います。
運転・保守
遠隔監視システムにより、ERSの運転状況をリアルタイムに任意の端末(PC・スマートフォン等)で確認できます。ERSの運転に異常が発生した場合、メールでお知らせしいたします。
ご発注から設置完了までの期間は約6ヶ月です(ただし、社会情勢により大きく変動いたします)