JET、豪ディーキン大学と共同で有機廃棄物のリサイクル研究を開始

~バイオテクノロジーの発展と持続可能な農業への貢献~
株式会社JETは、オーストラリアのディーキン大学と共同で「Recycling of marine, food and agricultural waste」プロジェクトを2022年9月16日に開始しました。本プロジェクトは、州より約2億円の補助金を受けて約4年間に渡り実施され、JETが提供するERS技術を活用し、有機廃棄物の持続可能な再利用方法を研究するものです。
背景と目的|バイオテクノロジーの発展への期待
近年のオーストラリアでは、オーガニック飼料や肥料の価格高騰が続いており、新たなリサイクル技術により価格の安定化が求められています。つまり、食品廃棄物や農業廃棄物の有効活用によって、持続可能な農業や畜産業に貢献することができます。そこで、有機廃棄物を短時間で価値ある資源へと転換する技術としてJETのERSが注目されています。
プロジェクトパートナー|REACHとの提携
本プロジェクトは、オーストラリア・ビクトリア州の公立大学であるディーキン大学の「リサイクリング・クリーンエネルギー商業化ハブ(REACH)」との提携のもと、Waurn Pondsキャンパス内の「バイオファクトリー」にて実施されます。このハブの電力は、大学敷地内の太陽光発電によって賄われ、たびたび日本企業も視察に訪れています。また、研究資金はオーストラリア政府のTrailblazer Universities Programおよびビクトリア州の補助金によって支援され、日本円にして約2億円に相当します。
研究対象|オーストラリア生産品を再生する技術
研究の主な対象は、家畜の糞尿、リンゴの搾りかす、砂糖製造の副産物(バガス) 、コーヒーかすなど多岐に渡ります。一般的に、燃料化されることが多い品目であっても、JETのERS技術を活用すると、短時間で高品質な有機肥料や飼料などに転換することが可能になります。これは、微生物による高速発酵乾燥を施す処理方法であり、環境負荷を最小限に抑えるだけでなく、排出施設における運用の負荷も大幅に削減します。
展望|プロジェクトの影響と今後の展開
オーストラリアの農業・酪農・漁業部門における有機資源の有効活用は、サーキュラーエコノミーの構築に貢献します。ERS技術による環境負荷の低減、オーガニック飼料・肥料の価格安定化によって、新たな市場機会が創出されることを意味します。今後の研究成果にもぜひご注目ください。